天国への階段(に似た何か) |
八月七日
今日のことではなくて三日後の話。
お盆ですね。
お墓参りの時期ですね。
実家の菩提寺はちょっと離れた町にあるのですが、川合家、僕以外全員プロテスタントに改宗してしまったため、仏式という偶像礼拝の邪教に手を染められるのは僕しかいません。
というわけで三日後、両親ができるのは掃除だけ、線香手向けるのは僕という、「お墓の掃除」に父と母を乗せて行ってきます。
離れて暮らしているから少し冷静に言えるのですが、父親というのは「わけがわからない」人です。
見た目は佐木隆三です。ごついです。
というか、いっとき見た目、反社会勢力でした。
免許更新を忘れていて、正月の警察署に怒鳴り込んで更新遂行したことがあります。
でも脇毛も胸毛もすね毛も、無駄毛というものが全く生えていないため、女性陣から大ブーイングをくらっています。
しかも酒を一滴でも飲むと酔い潰れるため(そこだけは僕も似た)、晩酌の代わりに「甘いもの」を食べていたのですが、ある夜、
「おいっ!!」
と、かっ、と目を剥いて、
「ご飯のあと、饅頭を食うと、お腹がいっぱいになるなっ!!」
当たり前だ! てか70年以上生きてきて今気づいたのかよ! と家族全員内心で突っ込んだんですが、普段からこういう調子の人なので、誰もノーリアクションでした。
僕が小学生の頃、河原で写生をしていたら「なぜ川と空を同時に塗らない! 同じ青だろ! お前は非効率的だ!」とよくわからない激怒をされたりとか、子供時代は「ひたすら怖い人」だったのですが、今は変なおじいさんです。
その訳がわからない男と結婚している母親という人間も「わけがわからない」人で、羽生結弦にハマった挙句、70超えて5ちゃんデビューしたりとかしてます。46歳の息子へのメールに「乙!」とか打たないでください。
という人々を乗せて「墓参り」。僕は生きて帰ってきたいです。お婆ちゃん、お爺ちゃん、おじさん、天国で見守っていてください。あ、極楽か。
絵ハガキをしつこく埋める死について 大祐
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