永遠のチャンピオン

忘れかたを憶える

 

九月一日

 ブラジリアン柔術、練習再開。

 行く前に必ず検温、道場では消毒徹底。一ヶ月ぶり。

 句集作りながら、「ああ、自分がさらに衰弱してくのがわかる」と感じていて、最初にランニングしてる時に、「ああ、やっぱり衰えたな。今日はもう駄目だな」と思ったけれど、なんとか練習最後までやり通してきた。最後のほう、ばてて休んでたけど。最後までやり通せてないじゃん。自分に負けすぎ。

 先輩の黒帯の人に、

「久しぶりだったので、疲れました」

 と言ったら、

「週4回練習にくれば、疲れなくなるよ!」

 と爽やかな笑顔でアドバイスをくれた。うーん。頑張ってみようか……とまだ脳が興奮しているので結構真剣に考えている。

 まあ、「ばてて休んで」いることを許してくれる、フランクな雰囲気の道場なので、四年目になるけど、なんとか続いているのかもしれない。しごきとかいびりとかないです。

 今日はなかったけれど、練習中にポップソング流してるのって、やっぱ独特の武道なのかもしれない。いや他の格闘技のジムとか知らないのだが。

 ただ、一度、スピッツとかマイラバとか、90年代のあの辺がフィーチャーされた日があって、「それはテンションが上がらない」と言うことで却下になった。想像してほしい。「あ〜な〜た〜 ひりでした〜」を聴きながら、柔術着の男どもが腕十字の反復練習したりする情景。テンション上がる下がるは別にして、非常にシュールで貴重な光景であるという気が、今になってしてしまった。

 もっとシュールなのあるかな。三上寛とか。適当に言ってみた。

 まあ、組み技だけの競技をやろうなんて人は、基本、優しい。首を締めあったり腕をひん曲げあったりするが、相手がいなければ組み技はできない。今の世情を見るにつけ、「相手」への信頼感がいっそう増した感はある。でもどうなんだろう、これからの未来社会、格闘技のあり方も変わらざるを得ない気がする。本当に適当に言ってみた。

 で、おさらいも兼ねて、今日習ったテクニック。

  スパイダーガードからの相手のコントロール

  クローズドガードからスパイダーガードに変化しての三角絞め

  柔術着を使った、下からの絞め

 忘れないようにしたいが、人間とは忘却の動物である。週4回出たほうがいいのかな……(まだ頭が火照っている)。

 ところで深夜の団地に、おばさんたちのポルトガル語が響いている。なんか良いな、こう言うの好きだな、と思い、明日の筋肉痛を思わない、夜。


  遠国のクイズの中の猫かたし  大祐


追記

 手指がマットの匂いして、とても嬉しいです。

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