所有せざる人々

名付けえぬものを、ものと認識する修養



 九月九日

 九九の日。たぶん。

 くく、って打ったら句句って自動変換してくれた。AIこわい。あー次はセヴン・ストリーターがこわい。いえ何でもないです。

 句である。川柳である。何で川柳なんかやってるんだろう? とは実はあんまり思わない。

 小説家になりたいとか、歌人になりたいとか、いろいろもがいてたけれど、どれも実を結ばなかった(小説家のほうは、実はまだちょっと諦めてない)。というより、「実を結ばせる」ためにコツコツやることが、小説そのほかのジャンルではできなかった。

 川柳は2001年に始めた。それはキリがいいので覚えてる。二十七歳だったと思う。そっちは誕生日の前後だったので曖昧。

 ある時期まで、「川柳を詠む」ことが苦痛でしかたなかった。そんなこと書いても誰も面白くないと思うので大幅に省くが、「川柳を書く」ことを一旦覚えたら、楽しくなってしまったのだった。

「詠む」と「書く」の違いはうまく言葉にできないが、僕は「書く」ことしか得意ではないようだ(あくまで川柳に限る)。たぶん「詠め」って言われたらできないはずだ。僕が「これは自分の作品です」って気負いなしに言えるのは、「書いた」作品でしかない。

 具体的に言うと、トマトがあったとして、トマトに「思いを吐く」んじゃなくて「トマトそのものを吐く」ことをしてるんじゃないか。よくわからない喩えで、まったく具体的になっていないが、僕の「書く」とはそう言うことだ。

 だから、

  彫ってある日髙のり子ののの強さ

 なんて句を句集に入れようと、今日もあれこれ工夫していたんだけど、おのののか氏が結婚したらしいじゃん? なんか負けてる。おのののか。日髙さん済みません青春時代のアイドルでしたらんま見てましたRCカーグランプリ見てましたそれだけの民間人です。でもおのののかさん破壊力あります。ののかさん良く知らないんだけど。

 ところで話は変わるが、千春さんが「ブログ書いてるんなら、プリンの感想を書け」とのことでしたので書きます。

 千春さん、早起きするとプリンを手作りする癖がある。

 夜、ふたりで食べたのだが、「ダイエットしてるのにー」と言うくらいなら初めから作らないほうがいいのにと思いました。

 でもおいしかったです。ありがとうございます。少し液体気味でしたが味は抜群でした。

 他に感想の言葉はないのかと言われてもない袖は振れない。て言うか語彙、極端に少ないです。これで、プリンの感想を一句さらさら詠めたら、とか思うが、僕は川柳を「詠むのが苦手」なのだった。

 ここのところ、夜になると雨音がする。


  京大にプリンもあったはずの秋  大祐


 

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