これも蝶ではない |
十一月二十二日
いい夫婦の日。何がいいのかわからん、と言ったらたぶん蹴りも飛んでこない。無視されるだけ。なんて冷えた関係なんでしょう。すいません嘘つきです自分。
仕事行くまで時間があったので『白鯨』読み切る。いや高校までに読んどけよ、と思うが圧倒的。しばらく何も手につかん。あー昨日まで映画『ジョーカー』に異常なシンクロしていた時間に戻りたい、という幸福への希求。幸福かそれ。
台湾製のやっすいCDラジカセが密林から届く。青西高嗣とか聴こ、って思ったけどなんかやめときました。ベタに「原子心母」が今かかってます。
仕事でおもしろいことあったけど諸々の事情で書けない。いいもーん、うつしよはゆめだもーん、と言いつつ現実はがむしゃらに来るし。いさぎよくかっこよく生きてゆこう。かっこよくないです。
凄い雨。水門開放のサイレンが鳴っている。「川柳スパイラル」届いていた。湊圭伍さんとのスペースに間に合いそう。とりあえず柳本々々さん、畑美樹さんの『リバー・ワールド』への評を読んで泣きたくなる。うれしいと言うのはたぶん自分への逃げだ。逃げてもいいとも思う。うれしい。それでも逃げてはいけないとも思う。この伊那市で暮らして、自分はどうしようもないことをしてきた。これからもどうしようもないことをしてゆく。それでも、自分の作品を読んでくれた人がいる。もう、それだけでおまえは幸せなんじゃないかと思いつつ、それも逃げだとは思う。
それでも、悪くない日だった。
いい夫婦の日。ある人にサインして(うわ、思い上がってんな自分)、「今日はいい夫婦の日ですねえ」と言いつつしばらく経って考えてみたら、「二〇二一年十一月二十一日」と確かに書いていた。
自分はこれだけの人間なんである。
碁を学ぶマッケンローに冬が来た 大祐
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